ちょっと絵は変わりますが、アナログで線画を描く事を考えてみます。
線画の描き方について、私的にランク付けをしてみました。
| デジタル | アナログ (付けペン) |
アナログ (シャーペン/鉛筆) |
|
| かかる 時間 |
× | ○ | ◎ |
| 扱い やすさ |
× | △ | ◎ |
| 修正の しやすさ |
◎ | × | ○ |
| 線画の 滑らかさ |
◎ | ○ | × |
| 線の強弱 | △ | ◎ | ○ |
| ゴミの 消しやすさ |
◎ | ○ | × |
| かかる お金 |
× | ○ | ◎ |
| その他 |
|
・修正はデジタルで |
・仮塗りの際に |
ま、ようは自分の画風に合う物を選ぼうって事ですかね。月並みですが。
さて、このページでは付けペンによる線画の作り方(抽出の仕方)を説明します。

↑スクールペンで描いた線画を600ppiでスキャンしました。
今から多少修正するとはいえ、基本この線画を使って絵を仕上げる訳ですから、取り込み時の解像度は高めで。 なお、この絵は最初から「グレースケール」で取り込みましたが、色鉛筆で線画の間違い箇所に印しておいた〜なんて方はカラーでも構いません。

↑で、絵を複製してモードを乗算にしてこんな感じに。複製した方(レイヤー1)に色々と修正を加えていきます。まずは、定番のレベル補正。バージョンによってどのメニュ−にあるかがバラバラですが、Ctrl+Lで出ると思います。

↑こんな感じのダイアログが出ます。
ダイアログ中の白黒絵の右の方に、何か断崖絶壁みたいな感じのがありますが、これは元々の絵に白やグレーなど薄い色の部分がたくさん存在するという事を意味します。

↑ここで、右端にある白い矢印を左へドラッグしましょう。

↑これにより、うっすらグレーになっていた紙の地の部分を完全に白色に飛ばす事ができます。この時、矢印は図のように思いっきり左へドラッグした方が、鉛筆の消しそびれ等のゴミを多く消せるようになります。
その他、真ん中や左端にある他の矢印もドラッグしてみて、線画の色合いを好みに調節しましょう。

↑ここからは手作業になります。
消しそびれたゴミや、線画をミスしている部分など、見つけ次第消しゴムツール等で修正していきましょう。もはや持久戦です。

↑うっすら元の絵を透かしてみて線を引き直す…など。

↑ここまで大幅に説明省略。一通り修正を片付けたら、仕上げに入ります。

↑新たに真っ黒に塗り潰したレイヤーを作り、描画モードを「焼き込みカラー」に設定します。

↑するとアラ不思議、肉眼では見えなかった細かなゴミまで見えるようになります。これも見つけ次第消して行きましょう。 特に印刷用や大きな絵を描く時は、このように細かい所もしっかり気を付けるとクオリティが上がります。たぶん。
細かいゴミを消し終わったら、真っ黒のレイヤーは捨てます。
最後に、色トレス用に線画を抽出しておきます。グレースケールで線画を取り込んだ方は、ここらでモードをRGBに変えて下さい。
線画の抽出は別コラムにまとめました。コラム-線画を抽出するを参照して下さい。
線画が仕上がったら、ここからの色塗りの行程はデジタルで線画を描いた時と同じです。後は本編を参照して下さい。
(11/18)コラム-線画を美しく!!!も是非ご覧下さい。